笠間市を拠点とする「ガレージ・サクライ」では、旧車のレストアや鈑金塗装、カスタム作業を承っています。今回は、初代セリカA20(通称ダルマセリカ)のレストア事例をご紹介します。この名車を再び輝かせたいというオーナー様のご依頼を受け、一つひとつ丁寧に作業を進めました。
▼全体的にはしっかりお手入れされていて綺麗です
▼所々、錆により塗装が浮いていまっています。
▼サイドシルは全体的に以前塗装したと思われる塗装のタレがあり、こちらも修正していきます。
▼運転席側
▼助手席側
▼車体とスポイラーに隙間があります
部品の脱着
まず取りかかったのは、各部品の脱着です。この年代の車両では、オリジナルパーツが貴重で代替が難しいため、破損しないよう慎重に取り外していきます。部品を外すことで、表面では見えなかった錆や劣化部分が次第に明らかに。これらを確認しながら、修復計画を立てました。
フロントフェンダーとドアの修正
フロントフェンダーやドアの塗装が浮いている箇所を剥がしてみると、広範囲に錆が進行していました。一部の箇所では鉄板が薄くなり穴が空いている状態でした。錆びた部分を切り取り、新しい鉄板を溶接して補修します。その後、防錆処理を丁寧に施し、これ以上の錆の進行を防ぎます。
▼運転席側ドアです。塗装が浮いていたところを剥離して鉄板の状態を確認します。
▼以前も鉄板の切り継ぎ修理をしていたようですが、錆により穴が空いてしまっています。
▼右フェンダーになります。鉄板を切り取ったところです。内部にも錆が進行してしまっています。
▼内側には錆の進行を抑える防錆剤を塗布します。
▼運転席側ドアになります。こちらも腐食した鉄板を切り取ると内側に錆が進行しています。
▼可能な限り錆を除去します。
▼今後錆が発生しにくくするため防錆処理をします。
▼ドアを開いた内側の錆も除去します。
▼こちらも防錆処理
▼切除した部分に合わせて新しい鉄板を切り出します。
▼歪みが最小限に収まるように慎重に溶接していきます。
▼溶接が完了したらグラインダーで溶接ビードを削ります。
▼運転席側も同様に・・・
▼助手席側、左フェンダー
▼こちらも腐食部分を切除して行きます。
▼内側を防錆処理後、作成した鉄板を慎重に溶接
▼助手席側、左ドア
▼錆を落とすと穴が・・・
▼こちらも弱っている鉄板を切除します。ドア裏側からになります。
▼形状が立体的なので作成に少々苦労しました。
▼作成した鉄板を溶接して行きます。
▼なんとかここまで復元できました。
下地処理
錆を取り除いた後は、下地を整える作業に進みます。パテを使って表面を平らにし、サンドペーパーで磨きながら滑らかに仕上げます。さらに、プラサフ(下地塗装)を塗り、硬化させた後に再び研磨。この工程を重ねることで、塗装の仕上がりに影響を与える小さな凹凸もなくしていきます。
▼パテを塗布したところになります。
▼助手席側、全体が平滑になるよにサンドペーパーで研磨、サイドシルの塗装のタレも平滑にしていきます。
▼運転席側も同様に・・・
▼その他錆部分も防錆処理していきます。
▼プラサフ塗布、研磨後になります。
▼ドア内側も可能な限り丁寧に仕上げていきます。
▼シーリングも再現します。
調色と塗装
調色には測色機を使用します。測色機で読み取った情報を元に数種類ある原色を配合し、こちらのセリカの色味を再現します。塗装はスプレーガンを使分け、ムラが出ないよう、またゴミやホコリなどが付着しないように慎重に重ね塗りをします。最後にクリア塗装を施して、ツヤと耐久性を出します。
▼ドア裏も塗装します。
フロントスポイラーの修正
FRP製の社外フロントスポイラーは、車体との隙間が目立っていました。仮合わせを何度も行い、当たっている部分を削りながら微調整。最終的にフィット感を向上させ、塗装を施して車全体に馴染むよう仕上げました。
▼修正前
▼スポイラーはFRP製なので隙間にFRPを継ぎ足して形状を合わせていきます。
▼その後パテ修正、研磨後となります。
▼プラサフ塗布、研磨後になります。
▼ベースカラー、クリア塗装後になります。
▼いい感じに仕上がりました。
オーバーフェンダーの修正と取り付け
既存のオーバーフェンダーも微調整を加えてしっかり固定。車体との一体感を出すため、細部までこだわりながら作業を進めました。
完成後の姿とオーナー様の反応
レストアが完了したセリカA20は、まるで新車のような輝きを取り戻しました。オーナー様からは「ここまで丁寧にやっていただけるとは思いませんでした」と喜びの声をいただきました。こうしたお言葉をいただくたび、この仕事をやっていて良かったと実感します。
笠間市で旧車のレストアや鈑金塗装をお考えの方へ
旧車のレストアは、まだ経験の浅い部分もありますが、これまで培ってきた鈑金塗装の技術を活かし、一台一台心を込めて対応させていただきます。細かな作業や高い品質を求める方にとって、必ず満足いただける仕上がりをお届けできるよう努めて参ります。
「本当に直したい」「理想の仕上がりを追求したい」という熱意をお持ちの方からのご相談を心よりお待ちしております。笠間市やその周辺地域で、愛車を蘇らせたい方はぜひお問い合わせください。
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