間市からお越しのオーナー様(男性)より、レクサスNX300hの修理をご依頼いただきました。自損事故でフロント周りを損傷され、「なるべく予算を抑えて直してほしい」とのご要望です。
純正部品は高額になりがちなため、交換が必須の部分以外は「修理して再利用」することをご提案。以下は、実際の作業内容です。





損傷確認と取り外し
まずフロントバンパーやヘッドライトを外して、内部にダメージがないかチェック。ラジエーターやコアサポートは無事で、リインホースメント(衝撃吸収部品)が変形していましたが修理で対応できると判断しました。


フロントバンパー修理
ポリプロピレン製のバンパーは、変形と亀裂が複数箇所。
- 変形部分:ヒートガンで熱を加えながら丁寧に成形。
- 亀裂部分:樹脂溶接機(ポリバンス)を使い、強度を確保。
- 仕上げ:パテ→研磨→プライマー→プラサフ→研磨で下地完成。
「樹脂溶接」は強度がしっかり出せるので、修理後のトラブルを防げます。
ボンネット修理(アルミ素材)
アルミ製ボンネットは修理が難しい部位ですが、今回は思い切って挑戦。
- 塗装を剥離:変形箇所を把握。
- 叩き出し:熱を加えつつハンマーで盛り上がりを落とし、凹み部分はアルミ溶接機で引き出し。
- 適度なところで終了:攻めすぎるとクラックが入るリスクも。
- 下地づくり:プライマーを塗り、パテで整形→プラサフ塗装。
職人の腕が試される部分ですが、やりがいのある作業です。
リインホースメント修理
油圧プレスで矯正したのち、切開して形状を整え、アルミ用溶接機で再生。最後につや消し黒で塗装。
新品交換すると高額になるため、修理で対応できればオーナー様の負担を軽減できます。
ヘッドライト修理
- レンズ部分は無事
- ステーの割れ&本体の亀裂 → 樹脂溶接で補修
- 防水チェックで問題なし
ヘッドライトの交換は高くつきがちなので、修理できるのは大きいです。
左フェンダー鈑金
フェンダー先端部分に変形があったため、鈑金して形状復元。
- パテ不要 → プライマー&防錆処理 → プラサフ塗装
塗装(3コートパール)
レクサスのパールホワイトは3コート仕上げ。
- ベースホワイト
- パールベース
- クリアコート
事前に関西ペイント「AIカラーシステム」で調色し、実車で比色確認。塗装ブースでは余計なゴミやホコリを防ぎながら慎重に塗り、ヒーターで硬化後に研磨して仕上げます。
部品組付けと最終チェック
- フロントグリルは新品へ交換
- ナンバー再発行
- 電装部品を外したため、診断機でエラーコードをリセット
- 各部品の隙間調整をしっかり行い、完成!
**「交換じゃなく、復元にこだわる」**オーナー様の想いを汲み、予算を抑えながらもしっかりと修理できました。
修理を終えて
まだまだ技術を高めて、必要としてくださる方のお役に立ちたいと思っています。 「壊れたから取り替え」ではなく、「直して使う」選択肢を提供できるように。こうした修理事例が、同じ悩みをお持ちのオーナー様の参考になれば嬉しいです。
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